素人以上玄人未満

正解はこちら！

こんばんわ

少しポカポカな陽気の昨今ですが
それでも温かい食べ物が
一段と美味しく感じる季節ですネ

先日
お昼にうどんが食べたくなりまして
都合よく素敵なうどん屋なんて
職場の近所には無いんで
スーパーで即席のカップ麺を買うことにしました

その日は何だか特に
天ぷらうどんが食べたかったのですが
よくある
「あとのせサクサクタイプ」は
お菓子のようであまり好みません

そこで
「きつねうどん（生麺タイプ）」と
「なすの天ぷら」をそれぞれ購入して
食べる段階で
「なすの天ぷらうどん」
にしました

この案はナイス

（美味しゅうございました）

などと思い後片付けをしていると
元々きつねうどんに付属していた油揚げが
パック包装されたままポツネンと転がっていました

捨てるのも忍びないので
家に持って帰って味噌汁の具にでもしようと思い
それをシャツの胸ポケットに入れて過ごしていました

しばらく淡々と仕事をしていたのですが
段々と



（胸のポケットに油揚げが入っている）



と云う状況が滑稽に思えてきました

同じ体験をされた方なら
容易に理解出来ると思いますが
中々心地よい緊張感のようなモノがありますよネ？
店長オススメ！って感じです



さて
しばらく油揚げの事を思い
内心ほくそ笑んでいたのですが
この状況が
何かに似ているような感じがしてきました

そして思い当たった結論
　　　　　～梶井基次郎の著作「檸檬」です

たまたま手元に小説があるので少し引用します



　作中の主人公は「丸善」と云う書店に入り
　画本を無造作に積み上げ
　最後に持参していた檸檬をその頂に置きます
　その後の文です

　私には埃っぽい丸善の空気が、その檸檬の周囲だけ変に緊張しているような気がした。



まさにコレです
つまり

　私には平凡な職場の空気が、その胸ポケットの油揚げの周囲だけ変に緊張しているような気がした。

と云う事なのです



本家「檸檬」では
この後主人公はそれをそのままにして
何食わぬ顔で外へ出ます
そして
あれこれ妄想しながら話は終わります

しかし私の如き凡愚は
この状況をそのままで終わらすのは
あまりにも勿体無いと感じ
職場の若者を捕まえてクイズを出しました



（　問　題　）　今　私のシャツのポケットに入っているものは何でしょう？

＜ヒント１＞　食べ物
＜ヒント２＞　普通はポケットに入れるものではない



私は「油揚げ」と云う解答があまりにも素っ頓狂に思えたので
一発で当てたら￥10,000の賞金を出すと宣言しました

さて
若者は高額の賞金と聞いて真剣です
おそらくヒントの他にも
「私の」ポケットに入っていると云う事で
「私のテイスト」を加味した解答を出してくるはずです

言い換えれば
「私がどう云う風に見られているか？」が解る
と云う事です



そして
一万円の餌に熟考の末
出てきた若者からの解答

それは

























イカの塩辛！

























･･･・・・・



拝啓　皆様
どうやら私は若者に
胸にイカの塩辛を忍ばせて歩く人間
と認識されているようです

だから今夜のツマミは
イカの塩辛に大根おろしをあえたモノ
にしました
とても美味しいです
少し檸檬を絞るとさらに美味しいです

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　敬具