素人以上玄人未満

お手製クッキー　※本文と無関係

眠ろうとして目を閉じると
突然眠りに堕ちる日もありますが
緩やかな下り坂を
ゆっくりゆっくりと転げ落ちる様に
眠りに向かう感覚の夜ってのも
またありますよネ？

白から黒へ移り行く
グラデーションのように
何処までが覚醒で
何処からが睡眠かと云う
明確なラインはありません

が

移り行く過程の
どこかで眠ってしまう

ですから
覚醒から睡眠へ移行時の
一瞬置かれたある地点が

「睡眠よりの覚醒」
だったり
「覚醒よりの睡眠」
だったり
と
自覚する時があります

そして一瞬訪れるその時間帯が
なにやら
自制の利かない自分の脳を
感じる事の出来る瞬間です



ある晩
目を閉じていると
飛行機に乗っている状況が
浮かんできました

狭いシートに座っていて
その足の下にあるであろう
数千メートルの高さだけが
リアルに想像されて仕方ありません

実際は
貨物スペースとかが足下にある筈ですが
睡眠へと向かう脳のイメージでは
足の下には
厚さ数センチの鉄板のみが
自分を支えていて
その下はめまいのするような高所

と
そんな思いをめぐらせながら
鼓動をバクバクさせ
布団の中で目をつむっているのです

ちゃんと覚醒した現実の機内なら
読書をしてたり
機内放送に熱中してたり
エンジンの音に耳を奪われたり
と
数千メートルの上空にいる恐怖を
ある意味
紛らわす現実が意識に介在してくるのですが
眠りに向かっている頭の中では
その辺の器官は閉ざされてしまい
「恐ろしい」
と感じる事の出来る感覚だけが
機能したりして
現実感の欠けた
恐怖のみへと導きます



また逆に
好感覚だけを刺激される夜もあります

例えば

少なからず好意を抱いている人と
何だかスムーズに
色んな事が進展したりとかです

そんな時は
何か暗示を得たようで
「よし今度思い切って誘ってみよう」
などと
変な勇気が出てきたりもしますが
しっかりと覚醒して日常生活をスタートすると
「何考えてたんだ？アホかわしゃ～」
と
すっかり
つまんない親父に逆戻りしていたりします
（道徳的にはそれが正しいのですが・・・）



で
楽しいのは
この曖昧睡眠になった状態を自覚した時
何か言葉を発してみるのです

すると面白い事に
自分では何の意識もしていない
奇異な単語の羅列が出てきます

さらにこの時
何故だかとても気持ちのいい感覚が伴いまして
私一時期
この遊びにはまっていました

そのとき残した言葉です





「謝名親方がチョンボした・・・」




「飛行機とゴリラ・・・」





「円盤が用事ないって・・・」





「君のスピードは半端・・・」





などなど
いづれも意味不明ですが
喋りながらの快感は格別なものでした



皆様も今晩からお試し下さい



ただし
バッドコンディションの場合には
お勧めしません

ちなみに
私はいつも
グッドコンディションです（笑）