悪い友達

L-00

2006年12月15日 11:44


ウソつきは食べちゃうゾ~

小学校高学年の頃
YMOが音楽界を席巻しておりました

当時のナウい子供達は背伸びしてYMOを聴き
あ~だ、こ~だと評論しておりました

私はと言えば
この波に乗り切れず
家では9つ上の姉に
フォークギターを仕込まれてはいましたが
お気に入りはいまだに朝コッソリ見てる
ポンキッキのカンフーの唄(曲名失念)

そんなこんなで中学に進学しましたが
私がフォークギターを弾けるらしい
という情報がどこからか漏れ
初々しいバンド結成に参加させられたりしました

ジャーニーやU2、ディープ・パープルやモッズといった
脈絡の無い曲の数々を誰かが持ち込み
神田川の世界に生きていた私は
急にハードなロックからポップスあたりの界隈を
勉強せねばなりませんでした

やがて弾く方では無く
聴く方の師匠みたいな友もでき
あれは聴いたか?これは聴いたか?なんて話をしながら
情報を仕入れておりました

ある日その師匠から

 ヘブン17(セブンティーン)というバンドの弟分バンドで
 「ヘブン・イレブン・いい気分」というバンドがいる
 これが非常にいいから聴くが良い

みたいな訓示を受けました

ヘブン17とは
ややマイナーなバンドで
「俺みんなが知らないやつを、聴いてるんだぜ!」
みたいなノリで、それを聴いている事で
当時は何となく優越感にひたっていました

そのヘブン17の弟分バンドですから
「そら~要チェックやー」と思いました

さらにあの頃の洋楽の邦題は変な異訳が多く
例えば

オジー・オズボーン
 「Shot In The Dark」を「暗闇にドッキリ!」
ボニーM
 「A Woman can Change a Man」を「浮気はしないで」
ジャパン
 「Suburban Love」を「愛の回転木馬」

etc・・・

といった感じで
英語に長けて無くても
違和感を覚える邦訳だらけだったのです

ですから「ヘブン・イレブン・いい気分」も
あり得る話だったのです

ある日
私は未だ見ぬ
「ヘブン・イレブン・いい気分」のレコードを入手すべく
レコードショップへと出かけました

一通り「へ」や「H」の項目を探しても目的のそれは出てきません
私は意を決して店員に尋ねることにしました


私 「すいません、
    ヘブン・イレブン・いい気分
    のレコードありますか?」(爽)


店員「・・・ハイ?」(一言かけただけで怪訝化)


私 「いや・・・あの・・・ヘブン・イレブン・・・いい気分の・・・


店員「はぁ?何がいい気分?」(少し怒)


私「あの・・・やっぱりいいです・・・



私はその足で師匠の元へ行き事の経緯を述べました


師匠「ぎゃっはっはっはっ!嘘だよ嘘!」


「盗んだバイクで走り出す」 by 尾崎豊
「レコードショップで恥をかく」 by L-00

どちらも同じ15の夜


甘く酸っぱい想い出でございます

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