アイ キャント スピーク イングリッシュ(PART1)
キャント スピーク アルヨ
以前の職場で(コレオオイネ)
中国から研修という事で陳さん(仮名)と云う
一人の男性がやって来ました
前にも少し触れましたが
私のいた職場はモロ体育会系の体質なモンですから
フロム・チャイナと云えどもこの不文律が適用されまして
陳さんは「特別扱い」という言葉を知らない
素敵な先輩たちにコキ使われていました
「異国の地」というそれだけでも不安な環境だと云うのに
さらに厳しい人々に囲まれると
本能的に私のかもし出すやさしさに気付いたらしく
また慈愛に満ちた私も陳さんを気遣うようになり
私たちは自然と仲良くなっていきました
(友情の話ダヨ)
ただ二人とも互いの言語を解する訳でもないので
カタコトの英語で意思疎通をしておりました
また陳さんは日本語も勉強したがっていたので
私は役に立ちそうな日本語も教えました
ある日の撮影現場
この日はその仕事を取ってきた
営業のT氏も現場に同行していました
しかし天候に左右されるのが常の仕事
この時も雲の多く流れる天空で
時折雨も落ちていました
陳さんはココだ!と理解したらしく
おもむろ営業T氏の傍に歩み寄ると
「Tサンワ
ヒゴロノ
オコナイガ
ワルイカラ
アメガフル!」
(う~ん、パーフェクト!)
と親指を立ててサインを交わす私と陳さん
日本語もロクに話せない陳さんに
いきなりそんな事を言われた営業T氏は
しばらくその言葉を咀嚼するように黙ってましたが
やがて私が尻を蹴飛ばされました
またある時
その会社は5階建てで、私のセクションも5階でしたから
陳さんも暇な時はよく5階で過していました
ある時2階から内線電話がなり
(陳さんを現場のアシスタントとして連れて行きたいから2階に下ろすよう)
との指示
さて私は
それを陳さんに伝える正確な英語の言い回しを知りませんでした
しょうが無いんで
「陳さん、get out!」
「get out to 2階!」
もはや何語?という素敵な言語を言い放ってしまったのです
しかし
すでに成立していた我々の友情は
そんな事に動ずるはずも無く
陳さんは
「OK」
と親指を立てて笑顔で階段を下りて行きました
やはり思いは心で伝わるものですネ
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